BinomialDist コマンド

BinomialDist( <試行回数>, <成功確率> )

二項分布の棒グラフを返す. 試行回数 パラメータは独立したベルヌーイ試行の回数を指定し,成功確率 パラメータは1回の試行における成功の確率を指定する.

BinomialDist( <試行回数>, <成功確率>, <累積の真偽値> )

累積の真偽値 = false なら,二項分布の棒グラフを返す. 累積の真偽値 = true なら,累積二項分布の棒グラフを返す. 最初の2つのパラメーターは上記と同じ.

BinomialDist( <試行回数>, <成功確率>, <変数値>, <累積の真偽値> )

Xを二項分布の確率変数とし,vをその変数値とする. 累積の真偽値 = false なら, P( X = v ) を返す. 累積の真偽値 = true なら, P( X ≤ v ) を返す. 最初の2つのパラメーターは上記と同じ.

P( u ≦ X ≦ v )を計算するために簡略化された書式が利用できる:例えば,BinomialDist(10, 0.2, 1..3)0.77175 を返す.これは, BinomialDist(10, 0.2, {1, 2, 3}) と同じである. この書式は CASビューでも 利用できる.

BinomialDist( <試行回数>, <成功確率>,<値のリスト>) も利用可能.

CAS 固有の書式

  Menu view cas.svg CAS View では1つの書式のみが許可される.

BinomialDist( <試行回数>, <成功確率>, <変数値>, <累積の真偽値> )

Xを二項分布の確率変数とし,変数値をvとする. 累積の真偽値 = false なら, P( X = v ) を返す. 累積の真偽値 = true なら, P( X ≤ v ) を返す.

故障した回線を通じて3パケットのデータを転送すると仮定する.この回線で転送される任意のパケットが破損する確率は\(\frac{1}\{10}\)であるとき,任意のパケットが正常に転送される確率は\(\frac{9}\{10}\)となる.このとき:

  • BinomialDist(3, 0.9, 0, false)\(\frac{1}\{1000}\) を返す.これは,3つのパケットのどれもが正常に転送されない確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 1, false)\(\frac{27}\{1000}\) を返す.これは,3つのパケットのうち,ちょうど1つが正常に転送される確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 2, false)\(\frac{243}\{1000}\) を返す.これは,3つのパケットのうち,ちょうど2つが正常に転送される確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 3, false)\(\frac{729}\{1000}\) を返す.これは,3つのパケット全部が正常に転送される確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 0, true)\(\frac{1}\{1000}\) を返す.これは,3つのパケットのどれもが正常に転送されない確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 1, true)\(\frac{7}\{250}\) を返す.これは,3つのパケットのうち,最大1つが正常に転送される確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 2, true)\(\frac{271}\{1000}\) を返す.これは,3つのパケットのうち,最大2つが正常に転送される確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 3, true)1 を返す.これは,3つのパケットのうち,最大3つが正常に転送される確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 4, false)0 を返す.これは,3つのパケットのうち,ちょうど4つが正常に転送される確率.

  • BinomialDist(3, 0.9, 4, true)1 を返す.これは,3つのパケットのうち,最大4つが正常に転送される確率.

`f(x):=BinomialDist(100,x,36,true)-BinomialDist(100,x,23,true)`でグラフを描くことができる.