SolveODE コマンド

SolveODE( <f'(x, y)> )

一階常微分方程式(ODE) \(\frac{dy}\{dx}(x)=f'(x, y(x))\)の厳密解を求める.

SolveODE(2x / y) 出力: \(\sqrt{2} \sqrt{-c_\{1}+x^\{2}}\), ここで, \(c_\{1}\) は定数.

\(c_\{1}\) は,補助オブジェクトとして自動的にスライダーが作成される.

SolveODE( <f'(x, y)>, <f上の点> )

1 階常微分方程式(ODE) \(\frac{dy}\{dx}(x)=f'(x, y(x))\)の厳密解から,与えられた点を通る解を求める.

SolveODE(y / x, (1, 2)) 出力: y = 2x.

SolveODE( <f'(x, y)>, <x開始値>, < y開始値>, <x終了値>, <間隔> )

1 階常微分方程式(ODE) \(\frac{dy}\{dx}(x)=f'(x, y)\)を与えられた x の開始値,終了値,間隔を使って数値的に解く.

SolveODE(-x*y, x(A), y(A), 5, 0.1) は \(\frac{dy}\{dx}=-xy\) を,あらかじめ定義した A を出発点として解く.

  • Length( <軌跡> ) を使うと,計算された軌跡に含まれる点の数を知ることができる.

  • First( <軌跡>, <数値> ) を使うと,点をリストとして取り出すことができる.

  • 逆解 を求めるには,End x に負の値を入力する.例:SolveODE(-x*y, x(A), y(A), -5, 0.1)

SolveODE( <y'>, <x'>, <x開始値>, <y開始値>, <t終了値>, <間隔> )

開始点,内部パラメータ t の最大値,及び t のステップを指定して一階常微分方程式(ODE)\(\frac{dy}\{dx}=\frac{f(x, y)}\{g(x, y)}\) を解く.このコマンドのバージョンは,例えば解の曲線に垂直な点が存在する場合など,最初のバージョンが失敗する可能性がある状況でも機能することがある.

SolveODE(-x, y, x(A), y(A), 5, 0.1) solves \(\frac{dy}\{dx}=- \frac{x}\{y} \) は,あらかじめ定義した A を出発点として解く.

逆解 を求めるには,End x に負の値を入力する.例: SolveODE(-x, y, x(A), y(A), -5, 0.1)

SolveODE( <b(x)>, <c(x)>, <f(x)>, <x開始値>, <y開始値>, <y’開始値>, <x終了値>, <間隔> )

2階の常微分方程式 \(y'' + b(x) y' + c(x) y = f(x)\)を解く.

SolveODE(x^2, 2x, 2x^2 + x, x(A), y(A), 0, 5, 0.1) は,あらかじめ定義した A を出発点として2階の常微分方程式を解く.

常に結果を軌跡として返す.アルゴリズムは現在のところ ルンゲ=クッタ法 に基づく.

こちらも参照 SlopeField コマンド.

CAS での書式

SolveODE( <等式> )

1階または2階の常微分方程式(ODE)の厳密解を求める.y の1次導関数には y'を,2次導関数には y''を使用できる.

SolveODE(y' = y / x) 出力: y = c1 x.

SolveODE( <等式>, <f上の点(のリスト)> )

与えられた点を通る,1階または2階の常微分方程式(ODE)の厳密解を求める.

SolveODE(y' = y / x, (1, 2)) 出力: y = 2x.

SolveODE( <等式>, <f上の点(のリスト)>, <f’上の点(のリスト)> )

与えられた 1 次または 2 次常微分方程式の厳密解を求め,その解が指定された f上の点 を通るようにし,さらに解の微分 f' も指定されたf’上の点 を通るようにする.

SolveODE(y'' - 3y' + 2 = x, (2, 3), (1, 2)) 出力: \( y = \frac{-9 x^2 e^3 + 30 x e^3 - 32 \{(e^3)}^2 + 138 e^3 + 32 e^\{3 x} }\{54 e^3} \).

SolveODE( <等式>, <従属変数>, <独立変数>, <f上の点(のリスト)> )

A与えられた 1 次または 2 次常微分方程式の厳密解を求め,それが指定された点を通るようにする.

SolveODE(v' = v / w, v, w, (1, 2)) yields v = 2w.

SolveODE( <等式>, <従属変数>, <独立変数>, <f上の点(のリスト)>, <f’上の点(のリスト)> )

与えられた 1 次または 2 次の常微分方程式の厳密解を求め,その解が指定された f上の点 を通るようにし,かつ解の微分 f' も指定されたf’上の点 を通るようにする

SolveODE(v' = v / w, v, w, (1, 2), (0, 2)) 出力: v = 2w.

入力バーとの互換性のため,最初のパラメータが y'y'' を含まない単なる式である場合,それは y' を左辺とする常微分方程式(ODE)の右辺とみなされる.