スクリプティング

GeoGebra は GGBScript と Javascrip の2種類のスクリプト言語をサポートしている． それはGGBScript と Javascriptである．Menu-options.svg オブジェクトのプロパティの「スプリクト記述」のタブでスクリプトをセットすることができる．

スクリプトを動作させるには． プロパティ を閉じる必要がある．

異なるオブジェクトは異なるタイプのスクリプトをサポートする．スクリプトは以下の場合に実行(triggered)される：

  • 特定の対象をクリックしたとき（クリックして タブ）

  • 特定の対象をアップデートした時（そのオブジェクトの値やプロパティが変更されたとき）（最新情報 タブ）

  • 入力ボックスの値を変更したとき(_変更時_タブ）

  • オブジェクトをドラッグした後，マウスボタンを離した時（タッチデバイスの場合は画面から指を離した時）（ドラッグエンド時 タブ）

  • ファイルを読み込んだ時（JavaScriptの場合 グローバルJavaスクリプト タブ）

  • Javascript のイベントリスナーが発動した時(リファレンス：JavaScript を参照)

入力ボックスにおけるOnUpdateスクリプトとOnChangeスクリプトの違いは，OnUpdateタブに記述されたスクリプトは，入力ボックスからフォーカスが外れた際にのみ実行される（例えば，ボタンをクリックしたり，グラフィックビューをクリックしたりする場合など），一方で，OnChangeタブに記述されたスクリプトは，入力ボックスの内容が変更された瞬間，かつ入力ボックスにフォーカスが当たっている間にすぐに実行される．

  • 入力ボックスの 変更時 スクリプトと 最新情報 スクリプトの違いをこのデモで確認：https://www.geogebra.org/m/bek5uqah

  • ドラッグ可能な点に対する ドラッグエンド時 スクリプトをこのデモで確認：https://www.geogebra.org/m/kxgvyqvj

GGBScript

GeoGebraコマンドから構成されるようなスクリプトを作ることができます．入力バーに入力する方法と同じように使える．スクリプトを実行する(triggering)と，（スクリプトの中のコマンドが）順番に一つ一つ実行される．

  • a を整数に値をとる スライダー で，１から３までの値をとるものとする． (増分は1)

  • 入力バーに list1 = {"red", "green", "blue"} と入力する．

  • a のプロパティを開き， "最新情報" スクリプトのところに SetColor(a, Element(list1, a)) と入力する．

  • スライダーを動かすたびごとに色が変わる．

解説： スライダーが動かされるたびに，最新情報（アップデートのキュー）が発生する．動くたびごとに，スクリプトは呼び出され，リストの中から一つの色が呼び出されて，スライダーa の色が変更される

文頭に # があるとコメント行になる．

スクリプトでのみ使用できるコメントがある．それらは スクリプティング　コマンドのを参照のこと．

JavaScript

JavaScriptは多くのインターネット技術で用いられているプログラム言語である．GeoGebra スクリプトとは違って，JavaScriptではコマンドは一列に並んだ順に実行されなければいけないわけではなく，コントロールフロー (if, while, for) を用いることができる．一般的なJavaScriptについては， developer.mozilla.orgにわかりやすいチュートリアルがある. GeoGebraでは，作図を変更するような，特別なJavaScriptのメソッドを使用することができる．これらのメソッドはggbAppletという対象(object)に属しており， ggbApplet.method_name(parameter,..,parameter) という方法で呼び出すことができる．これらのメソッドのリストについてはリファレンス：JavaScriptを参照のこと．

for(var i =0;i<10;i++)
   ggbApplet.evalCommand("A_"+i+"=(random()*10,random()*10)");

このスクリプトは，乱数によって座標が決められた，10個のA0 から A9という点を生成することができる．

JavaScript によるスクリプトはいろいろなことができるが，多くの作業はより単純なGeoGebraScriptを用いても実現可能である．

Global JavaScript

Menu-options.svgプロパティのスクリプティングタグにある「グローバルJavaScript」では，（変数ではなく）「関数」を定義することができ，ここで定義した関数は（同じファイル内の）他のスクリプトでも用いることができる．ggbOnInit(name,api) という作図が読み込まれたときに自動的に一度実行される関数を定義することができる．このggbOnInit関数は以下に示したような，いくつかのイベントリスナーを登録するのに用いることができる．

function onAdd(name){
    alert("Object "+name+" was added.");
}

function ggbOnInit(){
    ggbApplet.registerAddListener("onAdd");
}

まず，onAddという関数を定義してある．ここでは，引数の文字列に依存したメッセージを表示するようにしてある．そのあとで，ggbOnInit関数を用いて，GeoGebraに新しい対象物が定義されるたびにこの関数を呼び出すように設定している．一度作図をリロードすると，ggbOnInit関数が再度実行され，その後はたとえば点Aを追加したならば "Object A was added" というメッセージが表示される．

イベントリスナーは，名前の再定義，消去，クリアなどの動作に対して行うことができる．リファレンス：JavaScriptにすべてのリストが説明されている．

グローバルJavaScriptにおいてggbOnInitの外でggbAppletメソッドを用いると，意図したようには作動しない．というのは，これらは作図が読み込まれる前に実行されるメソッドであるからである．